I.E































山本に、スモーキン・ボム、笹川の三人が恭弥の様子を聞きにきて、そのまま寝てしまって。
またすぐにツナがきて、同じこと聞いてきて、また寝てしまって・・・。

「ね、今何か来てたでしょ。」
ようやく落ち着いた頃、ききに来ている連中を外で待って待ち疲れたのか、
いつもの何倍も不機嫌な恭弥にそう言われた。
「あぁ、四人もお前の様子ききに来てな。
絶対大丈夫っつったら、寝ちまった。ガキだかんな。」
「・・・あなただって、僕から見たらガキだよ。」
そうかも。否定できない。
恭弥の前では、全然かっこよくできてない。
ツナにまでこの前、恭弥といたところで
「ディーノさん、何で今日そんな締まりないんですか?」
・・・って言われちまった。
そんなでれでれしれるんかなぁ、どうなんだろう。
「だって恭弥が可愛いから----」
シュッと拳が顔の目の前で寸止めされる。
「・・・今度は殴るよ?」
「だって可愛いんだから仕方ないだろ。」
ここでもう一度可愛いって言おうが、恭弥って連呼しようが、恭弥が本当に殴ってこないことは、知ってる。
いくらでも言いたい。
好きで好きでたまらない相手に、可愛いって言うなって言われて脅されて、
それが並盛で一番恐れられている風紀委員の頂点に立つ人物であったとしても、何もしないなんてこと、できるわけない。
第一、結局殴ってこないってことは、恭弥だって本当は嬉しいはず、・・・
俺はそう思い込むようにしている。
「ね、恭弥、ちょっとごはん食べに行こっかー?」
「・・・僕、一人で食べるほうが好きなんだけど。」
「そう?一緒に食べたほうが楽しいじゃん、
もう部下に車用意させてあるし、行くよ?」
「僕の意思は無視なの・・・?
てかあなたがお腹空いてるだけでしょ?」
たまには素直についてきてほしいって思うほど、恭弥は俺が何かしようとするたび色々言ってくる。
でも、結局ついてくるんだから、喜んでいるはず。だと思いたい。
「で?来るんでしょ?」
ちょっと挑発するように言ったら、今度こそ殴られた。
といっても、寸止めを失敗したって程度。
恭弥が失敗するわけないので、わざとだ。
当てるつもりだったんだろうけど。
「あなたって本当、能天気だよね。」
「いって・・・うん、いい長所でしょ?」
「・・・短所の間違いじゃないの?」
でも、歩き始めたら結局ついてくる恭弥がやっぱり可愛くていとおしくて。
歩き始めて一緒に飯食えなくなったら嫌だったから、抱きしめたい衝動を何とか抑え付けたのだけど。
「ね、僕、油っぽいものだったらソッコー帰るよ?」
「大丈夫だ、ちゃんと俺が恭弥の好きそうな店ってことで自分で調べたから。
部下に任せてないし。」
「キャバッローネっていつかつぶれるんじゃないの?」
「え、何で?」
それは困る・・・てかんなことになったら元家庭教師に何されるか・・・。
「だってボスが私的なことに時間費やしているから。」
「恭弥のための時間ならいくらでも作り出すよ。」
「あなたって本当暇人だね。」
「うん、そうだよ。忙しいけど。じゃ、行くよ?」
「・・・うん。」
こうやってたまに素直にうなずいてくれると嬉しさ百倍だよ・・・。
二人で車に乗り込んで、行き先を指示して、恭弥もちょっと眠かったのか後部座席の背もたれにもたれてウトウトし始めてた。
「恭弥、眠いのー?」
「うん、話しかけたら噛み殺すよ?」
「・・・はい・・・」
恭弥が寝ているときに下手な音を立てようものならどうなるかわからない。
それは俺は身をもってわかっている。
けど、ちょっと寂しい・・・。
でも、スヤスヤととても気持ちよさそうに寝ている恭弥の横顔を見たら、幸せな気分になれる。
恭弥の寝ているところはいつもより素直な印象で、とても可愛いから。
そのまま俺は、恭弥の寝顔を見つめながら、車に揺られていた。















FIN.









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えーと・・・10月23日のざんぷのあまりのディノヒバに思わず書いてしまいました・・・。
初リボーン小説!こんな形で始まっちゃうとは思っていなかった・・・。
そしてこれは需要があるのだろうか?ここ一応BLEACHサイトなのに・・・どんどん無節操になっていくよ・・・。
いや、でもあのディノヒバは本当どうしようかと思いました!萌・・・!天野先生ありがとう!
もういいよ、二人でどっか遠いところに行っちゃいなよ!
二人で今度こそ新婚旅行とか行っちゃえばいいよ!
たぶん獄寺とツナと山本は祝福してくれるよ!
二人の愛を邪魔しそうなのは絶対リボーンだと思います。恐い・・・。
ファミリー違うから遠距離アンド禁断って感じだけどさ!
ここまで読んでくださってありがとうございました。
06.10.29